共犯として逮捕された 取調べ対応

犯罪の共犯と言えば,一般に,犯罪行為を他の共犯者と一緒に行った場合がイメージされるのではないでしょうか。
しかし,日本の刑事裁判では,自分が犯罪行為を直接実行していなくても,共犯者と犯罪の共謀を行っていれば,共犯として処罰される可能性があります。
そして,こうした犯罪の共謀は,言葉のやりとりはなく黙示の意思疎通であっても犯罪の共謀を行ったとされる可能性があります。

また,自分の犯罪行為を行ったといえない場合であっても,犯罪行為を行うのを簡単にする手助けをしたとして,正犯を幇助した幇助犯として処罰される可能性があります。
さらには,自分は手助けをしただけで幇助犯にとどまると考えていても,重要な役割を果たし自分の犯罪行為を行ったとして,正犯として処罰される可能性があります。

共犯として処罰されるかどうかについては,共犯といえるかどうか,共犯として幇助犯にとどまるといえるかどうかについて,一般にイメージされる内容とは異なり,厳しいのが現実です。
共犯であることを疑われて逮捕された場合,自分では共謀をしていない,あるいは正犯ではなく手伝いをしただけではないと考えていても,取調べの受け答え次第で共謀があった,幇助犯ではなく正犯であるとする内容の供述調書が作成され,処罰されかねないといえます。
弁護士が事案を把握した上で,取調べに対してどのように対応すべきか弁護士から適切な助言を受けることが重要です。

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