9月27日に,今年の8月に実施された模擬評議を振り返る研修に,当事務所の赤木が講師として参加しました。
模擬評議は,東京三会が合同で毎年行っている,裁判員裁判の模擬再裁判です。弁護士が弁護人役を務めるだけでなく,本物の裁判官が裁判官役を,検察官が検察官役をつとめ,裁判員役も一般の方々のご協力をいただいて行われます。事実に争いのない事案について,量刑に関する主張立証をおこない,どのように評議が進行していくかを見学するものです。赤木は,弁護人役として,冒頭陳述や被告人質問を担当しました。
9月27日の研修は,評議の様子を撮影した動画を上映しながら,弁護人の主張がどのように受け入れられ,あるいは受け入れられなかったのかを振り返って検証するものでした。弁護人役に対しては,当日裁判官役を務めた裁判官や,参加者から忌憚のないご意見を伺いました。特に,被告人が犯行に至った動機や経緯について詳細なストーリーを提示した弁護方針に対しては賛否両論がありましたが,尋問の仕方や冒頭陳述,弁論の在り方について,裁判官や検察官と率直に意見交換をすることができ,大変有意義な研修になったかと思います。弁護人役としても,自分の主張する事実が,評議で裁判員にどのように受け取られるのか,議論が進む中で印象がどのように変わっていくのかを知れたことは,大変参考になりました。今後の量刑を争う事件の弁護活動にも生かしてまいります。