3日間にわたり大阪で坂根真也弁護士が,日弁連主催の裁判員裁判のための法廷弁護技術研修の講師を務めました。
法廷技術で要求される,尋問技術,弁論技術を徹底して繰り返し実演型で研修し,講師からコメントを受けるという実践型のものです。
全国各地の若手弁護士が受講生として集まります。みな各地の法廷で被告人の無罪を勝ち取るため,適正な量刑とするために法廷技術を獲得したいという熱い想いをもっています。
この実演型の研修は,アメリカで行われている研修を参考にしています。
坂根真也弁護士は裁判員裁判が始まる前2008年に,日弁連の派遣で,アメリカでNITA(全米法廷技術研修所)の研修を受けてきました。アメリカでも裁判官,検察官,弁護士が一堂に会し法廷技術研修を受けていました。アメリカでは陪審制,日本では裁判員制度と制度に違いはありますが,法廷の場で勝負すること,一般市民を説得することは全く変わりません。
日弁連では,NITAの研修を参考に日本の制度にあわせて研修を発展させてきました。
数多くの弁護士がいますが,法廷技術を身につけた弁護士とそうでない弁護士とでは,法廷における活動に歴然たる差が現れます。
特に裁判員裁判は弁護士の力量によって大きく変わりうるものです。
最高裁が裁判員経験者に行ったアンケートでは,弁護士の法廷での活動がわかりにくいという意見が多く見られます。
日本の刑事弁護の世界で,法廷弁護技術が体系的に研究され教育がはじまったのはここ数年の間で,いまだ発展途上にあります。
当事務所の弁護士はみな法廷技術の向上のために常に研鑽を積み,また,日本の刑事弁護の技術の向上のために助力していくつもりです。