裁判員裁判対象事件の保釈請求

裁判員裁判の対象となる事件は,死刑,無期懲役,無期禁錮にあたる罪に関する事件や,法廷合議事件で故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に関する事件です。
このように重大事件であることからは,重い罪から逃れるために罪証隠滅や逃亡のおそれがあると考えられ,保釈が認められるのは難しいのが通常といえます。

もっとも,保釈は起訴されて裁判を受けることになった以降に請求することができるものであり,保釈請求に回数制限はありません。
また,裁判員対象事件は,法廷での裁判が始まる前に公判前整理手続が行われ,争点と証拠の整理が進められます。
公判前整理手続が進む中で,検察官が請求する証拠に対する弁護側の意見を明らかにしたり,弁護側が予定する主張を明らかにして争点が明らかになることで,具体的に罪証隠滅が考えられる証拠やその方法が限られていくものと考えられます。
また,被害者との被害弁償や示談が成立すれば,被害者に対する罪証隠滅行為を行う合理性はないといえますし,事案によっては執行猶予判決が見込まれ逃亡のおそれもなくなるといえます。

保釈請求が認められなくても,手続の進行に応じて再度保釈請求をし,保釈が認められるよう適切に主張し,また保釈が認めれられるよう問題となる事情の解消するよう弁護活動することが重要です。

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