覚せい剤の所持 不起訴事例

 Aさんは,車を運転中に警察官から停止を求められました。車を停止すると,警察官が車の中を見せてくれと言って来ました。
 Aさんがそれに応じると車の中から紙袋に入った覚せい剤が見つかり,その場で現行犯逮捕されてしまいました。

 接見依頼を受けて話を聞くと,その車は友人から借りて運転していただけで,自分の車ではない。中に覚せい剤が積んであったなどとは全く知らなかった,というものでした。
 
 結果として,嫌疑不十分で釈放となりました。

 一般的には薬物の所持は起訴される可能性が非常に高い犯罪です。違法なものを知らずに持っているということが通常はあり得ない,と考えられているからです。知らなかった,という主張が通らず起訴されてしまうことも珍しくありません。
 
 知らなかったという説明があり得るか,という観点で捜査が行われます。所持していた状況(手荷物にあったのか車に積んであったのかなど),車の名義・使用状況,生活状況などが捜査の対象となります。
 
 身に覚えのないことで逮捕されてしまった場合,どのように対応するかは事件に応じて様々です。とにかく少しでも早く弁護士を呼びアドバイスを受けることをお勧めします。

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