起訴事実などに争いない刑事裁判 弁護側の証拠請求

起訴された事実や検察官請求の証拠内容に争いのない刑事裁判は,第1回目の1時間程度の公判期日で証拠調べ手続が終わり結審し,次回期日で判決言い渡しとなることが多いと言えます。
このため,第1回目の公判期日で結審することが見込まれる場合,弁護側から請求する証拠があれば,事前に検察官に内容を開示し,裁判期日で証拠が採用されて取り調べられるよう準備しておく必要があります。

家族などの情状証人が証言する場合も,第1回目の公判期日に来てもらい証言できるよう準備する必要があります。
また,裁判を受けている被告人本人も,第1回目の裁判で事件内容,事件に対する反省や今後の生活など,弁護人や検察官,裁判官からの質問に対して供述できるよう準備する必要があります。
このように,起訴された事実や証拠に争いがなく第1回目の公判期日で結審することが見込まれる場合,第1回目の公判期日で弁護側の証拠が取り調べられ,また証人尋問や被告人質問が実施できるよう,事前に準備をしておく必要があります。

もっとも,場合によっては,第1回目の公判期日では結審せず,続行して第2回目以降の公判期日で証拠請求や,証人尋問,被告人質問を実施することも考えられます。
また,結審した後に,例えば新たに被害者に対する被害弁償や示談が成立するなどした場合,弁論期日の再開を求めて改めて判決前に証拠の取調べを請求したり,被告人質問の実施を求めたりすることも考えられます。

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