逮捕の種類について

 犯人を逮捕した,といっても逮捕にはいくつかの種類があります。
 一番分かりやすいのは現行犯逮捕です。まさに犯行その者を目撃したとか,犯行そのものは見ていなくても事件直後に凶器のナイフを持って現場にいたような場合です。この場合警察官が逮捕できるのはもちろん,私人(一般市民)も逮捕することが可能です。

 次に通常逮捕と呼ばれるものがあります。それは犯罪を捜査し,容疑者の嫌疑が明らかになったところで捜査機関が裁判所に逮捕状の請求を求め,裁判所が逮捕状を発布します。 現行犯逮捕と異なり,犯人であることが間違いないわけではないので,裁判所による審査を受けなければなりません。
 逮捕状による逮捕の場合には,逮捕の現場で逮捕状が読み上げられます。

 もう1つ緊急逮捕というものがあります。
 現行犯ではないけれども,目の前に捜査上嫌疑が濃厚な犯人がおり,逮捕状を請求していては逃げられてしまうような場合に緊急事態として逮捕を認めるものです。刑事訴訟法では「死刑又は無期若しくは長期三年以上の懲役若しくは禁錮にあたる罪」という重大犯罪のみ緊急逮捕を認めています。
 そして事後的ではありますが,逮捕状の請求を裁判所にしなければなりません(刑事訴訟法210条)

このようないくつかある逮捕手続ですが,捜査機関は犯人を捕まえたいと思うあまり,時に違法不当な逮捕を行うことがあります。
刑事弁護活動においても,逮捕手続が適法になされたかどうかはきちんとチェックしなければなりません。

不当な逮捕なのではないか,とお困りの方は,東京ディフェンダー法律事務所までご相談下さい。

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