犯罪として処罰されるのは故意犯が原則です。しかし,法律に特別の規定がある場合は例外的に過失犯も処罰されます。
その例として,多いのは自動車運転での死傷事故で,過失運転致死傷罪として逮捕され処罰される可能性があります。
こうした過失罪について,過失があるとして過失罪が成立するためには,結果の予見可能性,回避可能性があることを前提とした上で,結果を認識すべき義務,結果を回避すべき義務に違反したといえる必要があるとされています。
こうした過失の有無の判断は,一般の人にとっては全くなじみがあるとは言えない内容だといえます。
実際に自分が過失罪を犯したと疑われて逮捕された場合に,どういった事情で過失があったと判断されるのか,自分に過失犯が成立すると言えるのかなど,自分自身で判断するのは困難だといえます。
こうした過失犯が成立するかどうかについて,重要な証拠となるのは取調べで作成される自分自身の供述調書です。
重要とは思わなかったり,記憶が不確かだったりして,不正確な内容で自分の供述調書が作成されれることで,その内容が不本意にも過失罪が成立する証拠となる危険があります。
逮捕されて取調べに対してどのように対応すべきかは,自己判断ではなく弁護士の適切な助言を受けて対応することが重要です。