みなさんもドラマや報道などで犯人が自首した,ということを見聞きしたことがあると思います。
犯罪を起こした人が自ら警察に出頭する,というイメージでしょう。
刑事裁判において,自首が成立すると,一般的には刑が軽くなります。犯罪の大きさや自首に至る経緯によって考慮される度合いは様々です。
そこまで重大事件でなければ自首したことが執行猶予の大きな要因になるということもありえます。
自首というのは犯人が自分が事件を起こしたことを警察に伝えることですが,法律上の自首は,いくつかの要件があります。
① 犯罪又は犯人について捜査機関に発覚していないこと
② 自発的に話したこと
まず,自首が成立するためには,犯罪又は犯人が誰かについて捜査機関に発覚していないことが必要です。
たとえば,事件が起きて捜査が始まり,犯人も分かったが,犯人が逃亡している。その犯人が自ら警察に出頭してきたとしても,それは自首にはあたりません。
また,容疑を掛けられ取調べの中で自供したとしても,それは自発的なものではなく自首にはあたらないとされています。
このように,同じ警察に出頭する行為でも,自首に該当しない場合には,量刑を決める上ですこしは考慮されますが自首ほどではありません。
自首をする場合には,警察署に自ら出頭してもよいですし,どこかに迎えに来てもらうということもあります。
犯罪の大きさや捜査の進行によって,出頭したその場で逮捕されることもあれば,その場は事情聴取だけで終わることもあります。
当事務所では自首のご相談や,警察署への出頭の付き添い等も行っています。気がかりな点があれば,ご相談下さい。