9月1日,2日と東京弁護士会の主催で,弁護士会員向けに裁判員裁判における法廷弁護技術の研修が行われました。
東京ディフェンダー法律事務所の弁護士から,藤原大吾弁護士,山本衛弁護士が講師を務め,受講した弁護士の実演に対して講評を行いました。
従来の刑事裁判では,証拠として書類が中心でした。
法廷での証人尋問も,証言内容が文章として書類に作成され,後からその書類を検討するというのが通常でした。
しかし,裁判員裁判は違います。裁判官だけではなく,一般市民から選ばれた裁判員の方も一緒に,証拠や証言を見聞きし,判決を決めることになります。
法廷が終わって,後から裁判員各人が書類を検討するといったことは予定されていません。
裁判に馴染みのない裁判員の方も,法廷のその場のやりとりで,主張や証拠,証言の内容が理解でき,共感し納得してもらえるようなものでなければなりません。
研修の題材は,犯人と間違われて刑事裁判を受けることになった無実の方の弁護を行うものでした。
実際に受講者の方それぞれに,裁判員裁判で行う法廷での主張や証人尋問を実演して頂きました。
講師からは,裁判員の方にも法廷の場で理解し,共感して納得してもらえるよう,そして無実の方が無罪となるよう,弁護技術について指導と講評を行いました。