実刑判決が見込まれる事案であっても,保釈が認められる可能性があります。
今日は,実刑判決が見込まれた業務上横領の刑事事件について,当事務所の弁護士が活動し,保釈が認められた事案についてご紹介致します。
事案
勤務先の会社において数千万円の横領を行ったとして,業務上横領の罪で逮捕され刑事裁判を受けることになった事案でした。
業務上横領の事件で,被害金額が数百万であったり一千万を超える金額である場合,初めて刑事裁判を受ける初犯であっても実刑が見込まれます。
保釈が認められるかどうかは,証拠を隠したり証人となりうるような関係者に働きかけをしたりする罪証隠滅のおそれがあるか,逃亡するおそれがないか,保釈の必要性があるかといった事情から判断されることになります。
実刑が見込まれる事案では,罪証隠滅のおそれの他,実刑判決を逃れようと逃亡のおそれがあると考えられ,保釈が認められにくい傾向にあるといえます。
弁護活動
担当の事件では,当初から罪を認め一定の弁償を進めており,実刑判決が見込まれるとしても,罪証隠滅や実刑判決から逃れようと逃亡するおそれはないことを主張しました。
また,ご本人の体調等から保釈が認められる必要が高いことを主張し,保釈を求めました。
その結果,保釈が認められ,判決まで社会に戻って生活することができました。