検察庁に特捜部と呼ばれる部署があります。
特捜部は,政治犯罪,経済犯罪など犯罪の中でも特殊な犯罪を捜査する地方検察庁に設置されています。
通常の犯罪-殺人,傷害,詐欺,覚せい剤などは通常警察官が一次的に捜査にあたり,検察官の独自の捜査は補充的に行われ起訴するかどうかを判断します。
一方特捜部は,検察官が自ら逮捕し,捜査をします。逮捕勾留期間の約22日間は検察官が被疑者,関係者などを取調べ,直接証拠品を押収して捜査することになります。
特捜部として設置されているのは東京,大阪,名古屋の3庁です。
ロッキード事件,リクルート事件,ライブドア事件,陸山会事件など社会の耳目を集める事件を捜査します。
特捜部が扱う事件は,証拠物だけではなく,有罪立証のために関係者の供述を集める事件が多く,そのため過去には不当な取調べが数多くなされてきました。
厚生労働省の郵便不正事件の際に,大阪地検特捜部の担当検察官がフロッピーディスクを改ざんするという事件が起きました。
特捜部が扱う事件はなんとしても有罪にしなければならないという土壌が生んだ事件といえます。
その後不当な取調べを無くすべく,取調べの録画・録音が法制化され,裁判員対象事件と特捜事件については全面的に録画しなければならなくなります。
特捜部による事情聴取や,捜査を受けてご相談の方は東京ディフェンダー法律事務所までお問い合わせ下さい。