「保釈に協力していいのか?」と迷う気持ち
ご家族が逮捕されると、多くの方が、ご自身のことのように苦しまれます。
特に、被害者の方がいる事件では、「被害者の方に申し訳ない」「本人に反省してほしい」と強く感じていらっしゃる方が多くいます。
そして、そういう中で、ご本人から「保釈に協力してほしい」と頼まれると「本当に反省しているのか」「本人のため(あるいは被害者の方のため)には保釈には協力しない方がよいのではないか」と思われる方もいらっしゃいます。
しかし、そういった理由で、ご家族のみの判断により保釈に協力しないことにするべきではありません。
なぜ保釈が必要か
まず、そもそも、事実関係を争っている場合には、身体拘束が続いた中で裁判を戦うというのは本当に精神力を要するものです。
中には、「身体拘束が長引くのであれば本当は事実関係がちょっと違うけど認めたい」と考える方もいます。
あくまでもやったことにふさわしい責任を負うべきであるにもかかわらず、身体拘束が長引いた結果、やったこと以上の刑罰を負うということは適切ではありません。
また、事実関係を争っていない場合にも、たとえば、執行猶予が見込まれる場合、保釈されることで、裁判までに働くことで被害者の方へのお詫びのお金を貯めることができたり、就職活動をして新しい環境づくりをしたり、ということもできます。
ご家族のみで保釈に協力しないと判断するのではなく、保釈によりどのようなメリット・デメリットがあるかを正確に認識した上で、協力するかどうかを決めても遅くはありません。
保釈についてお悩みの方、当事務所までご相談ください。