正当防衛とは?  否認事件の弁護活動

 正当防衛という言葉は一般の人でも聞いたことがあると思います。自分が攻撃されそうになったときに,相手を攻撃しても罪に問われないというものです。
 刑事裁判において,正当防衛が認められれば無罪の判決となります。正当防衛が問題となる事件は,暴行,傷害,傷害致死,殺人未遂,殺人などの事件です。
 

正当防衛の判断

 正当防衛が認められるかどうかは,自分の身体や生命を守るために,やむを得ず反撃したものかどうか,そして反撃が限度を超えていないかどうか,によって判断されます。
 たとえば,相手が殴ってきたところを殴り返せば正当防衛が成立する可能性がありますが,武器で反撃してしまった場合には,過剰な反撃とされ過剰防衛となることが多くあります(過剰防衛は有罪の判決で,刑が通常より軽くなります)。
また,相手から攻撃してきたものの,既に攻撃が終わっているにも関わらず,反撃したような場合には,自分の身体や生命に危機が迫っていないとして,正当防衛や過剰防衛にすらならない場合もあります。

 このように相手から攻撃されて反撃した場合でも,どのような状況で反撃したのか,反撃の程度はどうか,が争われることが多いのです。

 

供述が信用できるか重要

 この点,相手が怪我ですんだ場合には,相手とこちらの供述が食い違うことがあります。従って,正当防衛を主張するときは,捜査機関や裁判所で,どのような話をするかがとても重要です。相手に対する反対尋問も重要でしょう。 
 また,相手が死亡してしまっている場合には,目撃者がいない限り,こちらの話が信用できるかどうかにかかっていますので,なおさら重要です。

 逮捕されてしまった人の中には,正当防衛が成立するということを知らず,捜査機関の言うがままに不当な供述を強いられているケースもあります。
 
 当事務所では正当防衛での無罪獲得事例や不起訴事例もあります。お悩みの方はご相談下さい。

 

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