無我夢中で行った。その結果を殺人未遂や殺人として逮捕され罪に問われてしまう。よくあり得る事例と言えます。
当事務所の弁護士が活動し,殺人未遂で逮捕されたご依頼者が不起訴となって釈放され,処罰を免れた事例をご紹介致します。
殺意・正当防衛の争い
事案は,お酒に酔った相手から先に首を絞められ,身を守るためにとっさに掴んだ紐状のもので無我夢中で相手の首を絞めたというものでした。
相手が意識を失って殺人未遂で逮捕されてしまった事案でした。
ご依頼者は,自分の身を守るためにとっさに無我夢中で行ったことであり,相手を殺すつもりはありませんでした。
しかし,刑事裁判においては,相手が死ぬかも知れない,死ぬような危険な行為であること自体は分かって行ったという程度の認識で,殺意があったと認められてしまいます。
このため,取調べにおいても,無我夢中で行ったもので殺すつもりはなかったと否定しても,殺意はあったものだと追及を受けることになります。
また,正当防衛についても,身を守るための行為としてやり過ぎだったとされれば,過剰防衛として罪自体は成立することになります。
取調べにおいても,やり過ぎてしまったもので正当防衛は成立しないと追及を受けることになります。
不起訴の弁護活動
ご依頼者の事案でも,弁護士がつく前に,警察官はこうした殺意はあったとの内容の調書を作成し,これを否定するご依頼者に対して後で訂正できるなどと言って署名指印させていました。
弁護士からは,検察庁に対してこうした取調べが違法であることを申し入れました。
そして,ご依頼者の認識と異なる供述調書が作成されないよう,連日,接見を行いました。
その結果,ご依頼者は不起訴処分となって釈放され,刑事罰を受けることはなくなりました。
当事務所では,殺意を争う事案,正当防衛の事案も多数ご依頼を受け,弁護士として活動しております。
殺人未遂や殺人で逮捕された方,ご家族の方は,当事務所までご相談下さい。