共犯者と一緒に裁判をする

 ある犯罪を複数の者が共同して行った場合,何人も逮捕されることがあります。

複数の共犯者の併合

 起訴をするときに,検察官は,起訴状という書面を裁判所に提出することになりますが,このとき,被告人を複数まとめて起訴することがあります。
 また,起訴するときには,別々に起訴をして,起訴後にまとめて審理してくれと検察官が裁判所に求めることもあります(弁論の併合といいます)。

 複数の共犯者がまとめて起訴されると,裁判は起訴された全員が出廷して進んでいきます。
 共犯事件は,必ずまとめて行われるというわけではなく,逮捕の時期が別々なためにそれぞれ起訴されたり,あるいは起訴後に分離されることもあります。

メリット・デメリット

 共犯者がまとめて審理するということには,同じ事件を一回の審理で終えることができたり,共犯者間の刑の均衡を保てたり,とメリットもあります。
 他方で,一人は罪を認めているが,一人は争っている場合などは,調べるべき証拠も変わってきますので,同じ裁判で行うことが難しいときもあります。

 また,上下関係があるような場合は,上位の人の前ではきちんと話せないということもあるかもしれません。

 弁護人は依頼人の利益を考え,併合してやった方がよいか,別々にやった方がよいかを検討する必要があります。

 
 
 

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