刑事事件で逮捕された後,精神的な病気の影響で刑事事件を起こした可能性があり刑事責任を問えるか問題となる事件があります。
その場合,身体拘束を受けながら精神鑑定を受けることがあります。
精神鑑定の方法
精神鑑定のやり方として,簡易鑑定と鑑定留置処分を行って精神鑑定を行うやり方があります。
刑事事件を起こしたして逮捕,勾留された場合,その身体拘束期間は最大23日間で,それまでの間に,検察官が刑事裁判を受けさせるかどうかを判断します。
簡易鑑定は,この逮捕,勾留という身体拘束期間内に,検察官の依頼を受けた精神科医がご本人に数時間の診察を行うなどして鑑定を行うやり方です。
精神鑑定と身体拘束
これに対して,鑑定留置処分の上,精神鑑定が行われる場合,長期間の身体拘束を受けることになります。
法律上は期間の制限はありませんが,通常は,2,3か月間程度の身体拘束が続きます。
この鑑定留置処分で身体拘束がなされる場所としては,警察署から病院に移される場合があります。
また,引き続き逮捕された警察署で拘束されて,鑑定を行う医師が警察署まできて問診等を行い,病院で行わないといけない検査のときだけ何日か病院に移される場合もあります。
そして医師により,問診や様々な心理テスト,検査などが行われ,精神鑑定がなされることになります。
鑑定留置処分中は,もともとの勾留という身体拘束手続きが停止された状態になります。
精神鑑定終了後
鑑定留置処分が終了した場合,引き続き勾留による身体拘束がなされ,残りの勾留期間内に,検察官が精神鑑定の結果も踏まえて,刑事裁判を受けさせるかどうかの判断をすることになります。